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刑務所の生活

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収監される時期

有罪の判決で、執行猶予にならなかったときは、刑務所に行かなければなりません。

裁判の間もずっと身柄を拘束されて、警察署や拘置所から裁判所に通っていた場合や、保釈されて自宅から裁判所に通っていた場合には、判決が言い渡されたその場で収監されることになります。

最初から逮捕されていなかったり、捜査の途中で釈放されて自宅から裁判所に通っていた場合(「在宅事件」といいます)、直ちに刑務所に行くわけではなく、検察庁からの呼び出しを受けて刑務所に行くことになります。

収監後の調査

最初に拘置所などで、受刑にあたって必要な資料を得るための「調査」をします。

さらに調査の必要があるとされている場合(少年や、初めて刑務所に入る若い人、性犯罪で受刑する人など)は、「調査センター」というところで、さらに詳しい調査を受けます。

この調査を受けて「処遇指標」というものを指定され、この「指標」に従って、どの刑務所で、どのような刑務作業を行うかが決められます。

この処遇に関する調査は、刑を受ける初めの段階に受けるほか、刑を受けている途中でも定期的に受けることになります。

刑務所で行うこと

刑務所では、「作業」を行うとともに、「指導」を受けます。

1 「作業」とは

刑務所に行くよう言い渡す刑として、「懲役刑」と「禁錮刑」の2種類があります。

「懲役刑」では、決められた仕事を行わなければならないのに対し、「禁錮刑」では、作業は行わなくてもよく、希望したときに行うとされています。

もっとも、実際には禁錮刑になった人のうち、約9割の人が作業を行っているようです。

「作業」は、木工や印刷などを行う「生産作業」の他、刑務所内の炊事や清掃などを行う「自営作業」、将来の生活のために資格取得などを目指す「職業訓練」があります。

2 「指導」

「指導」は、自分が犯罪をしたことの責任を自覚させ、社会生活になじむために必要なスキルを身につけるための「改善指導」があります。

この「改善指導」では、薬物を使っていた人が再び薬物を使わないようにする「薬物離脱指導」、暴力団と縁を切れるようにする「暴力団離脱指導」、性犯罪をまたやらないようにする「性犯罪指導」、交通事故を起こしてしまった人に対して行われる「交通安全指導」など、刑を受ける人たちの犯した罪に合わせて、その改善に役立つような指導が行われます。

また、これまで学校での教育を受けるチャンスがなかった人たちに対して、社会で生活をするために必要な学力を身につけてもらうため、学校での教育と同じような指導をする「教科指導」というものもあります。

制限緩和・優遇措置

1 制限区分とは

「制限区分」とは、受刑者を「第一種」から「第四種」までの4段階に指定し,この区分に応じて、どのような設備のところで生活させるか、どのような方法で作業にあたらせるかなどの処遇方法を変える制度です。

これは、やり直そうという気持ちの程度や、社会になじむ力の程度に応じて,刑務所内でのルールや行動に対する制限を調整し、受刑者の人に自分自身を律する力を身に付けてもらうことを目的としています。

最も制限が緩い第一種になると、施錠されない部屋で生活するよう指定してもらえたり、刑務所の外での刑務作業を行うことができるようになったりします。

2 優遇措置とは

「優遇措置」とは,刑務所内での態度に応じて、色々と有利な取り扱いをする制度です。

刑務所での態度に応じて、第一類から第五類に分類し(これを「優遇区分」といいます),その区分に応じて,面会や手紙を出す回数が増えたり,自分で買うことのできる品物について、品物の種類や購入できる回数が増えたりします。

これは、頑張って受刑すると良いことがあるという希望を与え、やり直しに向けての意欲を伸ばしてもらうことを目的としています。

第一類になると、面会は1カ月のうち7回以上できるようになりますし、手紙も10通以上出すことができるようになります。

外部の人とのやり取りについて

1 面会

受刑者の人は、①親族、②会社の人など重要な仕事に関係する人、③受刑者の人が立ち直るために面会すべき人、④友人づきあいを続けるために面会する必要がある人で、面会しても問題ない人と面会できます。

原則として立ち合いはありませんが、支障がある場合には刑務所の職員が立ち会うことがあります。

2 手紙のやり取り

手紙のやり取りも原則として誰とでも行うことができますが、刑務所職員に検査されることがありますし、手紙をやり取りすることで支障が生じる場合は、手紙のやり取りが禁止されたり、一部が黒塗りにされたりすることなどがあります。

3 差入れ、自弁

刑務所の中で使う物の一部は、受刑者自身が自分の費用で購入すること(「自弁(じべん)」といいます)ができますし、現金や品物を家族などから差入れをしてもらうこともできます。

ただし、差し入れることで刑務所内のルールが守れなくなるような物、差出人が分からない物、食料品などは差入れできません。

どのようなものを差入れできるかは、刑務所ごとに取り扱いが異なりますので、各刑務所に確認してください。

その他、面会や手紙の発信、差入れについては、法務省のサイト(http://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei_kyouse37.html#1)に詳細が記載されています。

仮釈放

「仮釈放(かりしゃくほう)」とは、反省が深まっており、やり直そうという意欲が強い人について、刑期が終わる前に釈放し、残りの期間を社会の中で生活してもらうことで、早めの社会への復帰ができるようにするという制度です。

法律では、懲役の期間が定められている場合、そのうちの3分の1の期間を過ごせば仮釈放できるとされていますが、実際には刑期の8割~9割を過ごしてから認められているようです。

ただし、重大事件では、仮釈放に際して、被害者や遺族が意見を述べることができますので、被害感情が厳しい場合には仮釈放を認めてもらえないことがあります。

仮釈放が認められるのは、以下の2点を満たしている人です。

①反省している、更生の意欲が強い、再び犯罪をする可能性がない、その他仮釈放を認めても問題ないと考えられる人であること

②懲役の期限を定められて言い渡されている場合は、その刑期の3分の1以上、無期懲役が言い渡されている場合は、10年以上の刑期を過ごしたこと

仮釈放されると、言い渡されている刑の期間が終わるまで「保護観察」という状態におかれ、定期的に保護観察官や保護司の方と面談をして、守るよう指示されたルールに違反せずに生活をしているかを確認してもらうことになります。

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