Q.昨晩、息子が逮捕されました。逮捕はいつまで続きますか?息子はいつ留置場から釈放されるのか教えてください。
まず、逮捕された翌日か翌々日に検察官が簡単に言い分を聞きます。その結果、検察官が証拠を隠したり逃げたりするおそれがあり釈放するわけにはいかない、と判断した場合には、裁判官に引き続き警察署に留め置くことを求めます。
検察官からの請求を受けて、今度は裁判官が言い分を聞いて、警察署に引き続き留め置く決定をします。
事件によりますが、もしこの間の手続の中で、検察官や裁判官が、引き続き逮捕をしておく必要がなく、家に帰ってもらっても大丈夫と判断すれば、逮捕されてから2~4日の間に釈放してもらうことができます。
裁判所が「引続き警察署にとどめ置く」という決定をした場合は、少なくとも逮捕されて13~23日間は釈放されないこととなります。
Q.昨晩、息子が逮捕されました。保釈は請求できますか?
検察官が、裁判所に裁判をするよう求めることを「起訴(きそ)」といいますが、保釈は、この「起訴」の手続が採られてからでないと請求できません。
逮捕された直後の場合は、検察官によるこの「起訴」の手続が取られる前の状態ですので、まだ保釈を請求して釈放してもらうことはできません。
Q.昨晩、息子が逮捕されました。今後は刑務所に収監されるのでしょうか?
逮捕されたからといっても、刑務所に行くと決まったわけではありません。
逮捕は、本当に事件を起こしたのか、起こしていたとしたら今後どのような処罰を与えるのかを調べるために身柄を拘束する手続です。調べた結果、裁判所での裁判が行われない場合もありますし、裁判が行なわれたとしても、刑務所に行かなくてよいという結果が出る可能性もあります。
Q.アトムの弁護士に事件を依頼した場合、逮捕された息子の罪を軽くするために、どのような弁護活動ができますか?
ご本人が事件を起こしたことが間違いない場合は、被害者の方への謝罪や賠償を尽くして許していただいたり、ご本人と話し合って事件の原因となった生活上の問題点を改善したりするなどの活動を行うなど、ご本人に有利になる事情を集め、これらを裁判所にアピールしていくことで、ご本人の罪が軽くなるよう努めます。
Q.アトムの弁護士に事件を依頼した場合、逮捕された息子を釈放するために、どのような弁護活動ができますか?
逮捕されてから釈放してもらうにはいくつかのタイミングがあります。
1 逮捕直後の活動
まず、逮捕された直後であれば、身元引き受けをする家族がいることや、逮捕され続けると支障が生じることを、検察官や裁判官にアピールし、引き続き拘束することなく直ちに釈放してもらうようお願いします。
もし裁判官が引き続き警察にいるよう命じた場合、その決定が間違っているとして不服を申立て、今度はその裁判官とは異なる3人の裁判官に、改めて判断し直すよう求めます。
2 逮捕後、捜査期間中の活動
その後、引き続き警察署にいることになった場合でも、検察官に対して犯人ではないことを主張して早期に釈放してもらったり、もし事件を起こしたことが間違いないのであれば、被害者の方に謝罪と賠償を尽くして示談をしてもらい、その中で「刑事処罰は望まない」との意向を頂き、検察官にもう警察署にいる必要はないとアピールして釈放を求めていくことになります。
3 起訴された後の活動
もし検察官が起訴した場合には、裁判所に対して保釈によって釈放するよう求めます。
Q.先日、息子が逮捕されました。今日、息子と面会したところ「再逮捕されるかも」と言っていたのですが、再逮捕とは何ですか?その場合、いつ留置場から釈放されるのか教えてください。
再逮捕とは、ある事件で逮捕した人について、①同じ事件で再び逮捕する場合と、②また別の事件を起こしたことが発覚したため、その事件で改めて逮捕される場合の2種類があります。
①の場合は、逮捕した後に証拠が足りなくて釈放したが、あとになって新たな証拠が出てきたなど、特殊な場合でなければ認められませんが、②の場合は、たくさんの事件を起こした人についてよく行われます。
②のような再逮捕がされた場合には、最初に逮捕されたときと同じ手続を再び行うことになりますので、再逮捕された日から最大23日間、引き続き警察署にいることになります。
事件をたくさん起こしていて、何度も再逮捕が見込まれるような場合は、全部の捜査が終わってからでないと、保釈などによる釈放はできません。