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判決の流れ

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判決とは

「判決」とは、裁判官が下す判断のうち、重要なことがらについて最終的な判断を下したもののことをいいます。判決が言い渡されることで、裁判は終わることになります。

判決の内容

1 無罪判決と有罪判決

⑴ 「無罪」と「有罪」

裁判の手続に問題がなければ、原則として「有罪判決」または「無罪判決」のいずれかが言い渡されて裁判は終わります。

検察官が起訴状で主張した事実が認められない場合や、事実があったとは認められるものの、それが法律上犯罪にならない場合には、「無罪」の判決が言い渡されます。

被告人の方が犯人であり、検察官の主張するとおりの事実が証拠で認められ、それが法律上犯罪にあたる場合には、「有罪」の判決が言い渡されます。

⑵ 「疑わしきは被告人の利益に」

被告人の方は、最後の判決が出るまでは無罪であると考えられています。

これを「無罪推定の原則」といいます。

そして、検察官によって「被告人によって犯罪が行われた」ことが、「合理的な疑いを生じない程度」に証明されて初めて、有罪となります。

この「合理的な疑いを入れない程度」とは、「普通に考えれば事実を確信できる」程度をいい、「その事実があったかどうかを断言はできない」という疑いがある状態では、有罪判決を言い渡すことはできません。

2 判決で言い渡される内容

判決では、有罪か無罪か、有罪であればどのような刑に処するかを言い渡す「主文」と、なぜそのような主文を言い渡すことにしたのかを説明した「理由」が述べられます。

主文と理由では、それぞれ以下のような事項が主に読み上げられます。

⑴ 「主文」で述べられる事項

  1. ① 有罪か無罪か。有罪の場合、どのような刑とするか
  2. ② 執行猶予にするときは、その期間
  3. ③ その没収する物があるときは、何を没収するのか
  4. ④ 実際に勾留されていた期間のうち、実際に受刑したとみなされる日数
  5. ⑤ 訴訟費用の負担の有無、金額

⑵ 「理由」で述べられる事項

  1. ① 裁判所が認定した「罪となるべき事実(犯罪にあたるとされた具体的な事実)」
  2. ② 「罪となるべき事実」を認めるため、裁判で調べたどの証拠を用いたか
  3. ③ 主文の判断を導き出すため、どのような法律を適用したか

以上の①~③の他、「正当防衛」や、「心神喪失」「心神耗弱」などが主張された場合は、これらに対する判断も示さなければなりません。

判決が言い渡されることの効果

判決が言い渡されることで、裁判は終わることになります。

1 身柄が拘束されたまま裁判に出席していた場合

逮捕されてから判決の言い渡しを受けるまで、ずっと身柄が拘束されていて、留置場や拘置所から裁判所に通っていた人は、裁判で無罪・執行猶予・罰金の言い渡しがされると、その日のうちに釈放になります。

実刑になった場合はそのまま拘置所に戻り、刑務所で受刑するための手続が始まります。

2 自宅から裁判所に通っていた場合

⑴ 保釈中の場合

保釈されて自宅から裁判所に通っていた人は、無罪・執行猶予・罰金の言い渡しがされると保釈がそこで終了しますので、住むところの制限や旅行の制限などがなくなります。

また、裁判所に納めていた保釈保証金も返還されます。

実刑判決だった場合には、宣告を受けた法廷からそのまままず拘置所に連れて行かれ判決が確定したら刑務所に行くことになります。

⑵ 在宅事件の場合

最初から逮捕されることなく裁判を受けることになった場合は、どのような判決の宣告でも一旦は自宅に戻ることができます。

無罪・執行猶予・罰金の場合にはその後に身柄を拘束されることはありませんが、実刑判決だった場合には、後日検察庁から呼び出しがあり、収監されることになります。

執行猶予

1 執行猶予とは?

被告人の方に有罪判決が言い渡されたとき、「執行猶予」が付せられる場合があります。

「執行猶予」とは、有罪と認められたときでも、被告人の方にとって有利な事情を考慮して、ただちに刑務所に行かなくてもよいとする制度です。

刑罰を受けることは、その人の人生にとって非常に重大なダメージになりますので、有罪ではあるけれども、刑務所に行ってもらうまでの必要がない人に対し、「また悪いことをしたらすぐに刑務所に入ることになる」というプレッシャーを与えた上で、社会の中でもう一度やり直すチャンスを与え、立ち直ってもらうことを目的としています。

2 執行猶予になるには

⑴ 執行猶予の条件

執行猶予にしてもらうには、以下の条件を満たす必要があります。

  1. ① 今回の裁判で3年以下の懲役・禁錮または50万円以下の罰金とされること
    (したがって、減刑事由がない限り、法律で定められている最も軽い刑が、3年を超えるときは、執行猶予を付けられません)
  2. ② 前科がないこと

または前に刑務所に行ったことがあっても、刑務所から出所(仮出獄の場合には、残った刑期の満了まで)して5年以内に刑事裁判を受けていないこと

この①②の条件に加え、結果が重大でないこと、きちんと弁償をしていること、反省をしていること、やり直すための環境があることなど、社会に復帰してもらっても問題ない事情があるときに執行猶予にしてもらうことができます。

⑵ 「再度の執行猶予」とは?

執行猶予期間中の人が裁判をすることとなった場合であっても、事件が軽微であるなど、例外的な場合は再び執行猶予とすることも法律上認められています。

しかし、現実にはこの再度の執行猶予が付くことは極めてまれです。

執行猶予期間中に事件を起こした場合には、執行猶予が取り消されて刑務所に行くことになる、と考えるべきでしょう。

3 執行猶予判決の効果

執行猶予がついたときは、刑務所に入らず社会生活に戻れるため、一見おとがめなしとされたようにも見えます。

しかし、執行猶予がついたとはいえ、「有罪判決」であることに変わりはありません。

したがって、前科となりますし、資格をとるにあたって、法律上の制限を受けることがあります。

執行猶予期間中に何も悪いことをせずにすごし、無事執行猶予期間が満了すれば、言い渡された刑罰は消滅します。

したがって、刑務所に行く必要はなくなるとともに、資格を取る上での法律上の制限もなくなります。

有罪判決に執行猶予が付くかどうかは、被告人の方の生活を大きく左右します。

もし裁判所での裁判を行うこととなった場合には、早期に弁護人を付けて、執行猶予が取れるよう対応する必要があります。

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